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2019/11/14

(遅ればせながら)祝・新刊"Exhalation"発売/"Omphalos"他感想 +邦訳版『息吹』予約受付中!

 【アップ直前の追記】

購入から半年近く経ってようやく感想をアップという今日になって、SFマガジンのチャンさん特集号10/25に発売になっていたことを知りました!しかも新刊収録新作のうちの一つを掲載!ひーん!Amazonではたびたびチャンさんの名前で検索していたのにまったく引っかかってこなかった…!(今でも「SFマガジン」で検索しないと出ない!)

ひとえに私事のための怠慢なのですが、この記事自体書いてから数か月経っておりまして、邦訳版の予約受け付けが始まっていたので追加修正したものです。これ以上書き直していると邦訳新刊そのものが出てしまうので、いろいろ今さらな表現が散見されますがこのままアップさせていただきます。(ぶっちゃけコミケ準備中でしてあまり余裕がなく…!(^^;))というわけで、内容は原書しか見てないときに書いたものなのでご了承くださいませ。

それはさておき、上記のSFマガジンは""Exhalation"収録作のチラ見せ(笑)以外にインタビューや新刊未収録作の翻訳も載るようなので、先ほど注文してきました♪(^^) 

それでは以下感想です。

*       *       *

 

とてもとても遅くなりましたが、待ちに待ったチャンさんの新刊"Exhalation"、今年5月に発売されました。 ばんざい!\(^_^)/


装丁はハードカバーのものが好きなんですけど、
持ち歩けるようペーパーバックを買いました。
でも結局これでもかさばるので、最近kindle版も買いました。
 日本の文庫本てなんてありがたいんでしょう。(笑)


"Stories of Your Life and Others"より後に発表済の作品が収録されたほか、初出が"Omphalos"と"Anxiety is the Dizziness of Freedom"の2作あります。うれしい♪

 

どうせなら感想もつけて……と思ううちに私事でどんどん遅くなりまして、こんな時期になってしまいました。以下は初公開2作のうち"Omphalos"の感想と、ほかの作品を含めた目次(+ご紹介時の過去記事リンク)です。("Anxiety..."は現在まだ読んでいます。先に邦訳が出ちゃうかもですね)

 

"Omphalos"感想

私たちが現在「科学的」としている説とは違う世界観の上に、「科学」が構築されている世界の物語。あくまで「科学的」であろうとする主人公は、女性の考古学者で敬虔な信仰を持っています。彼女の独白は「主よ (Lord,) 」で始まり、彼らが立脚する世界観を揺るがす遺物の存在に直面し、葛藤を告白する形でつづられます。

この世界観が分かっていくところがキモなので、(これから読まれる方の目に触れることを想定して)そこを詳しく書くことは控えます。ぜひ本編で味わってください。

物語は間違いなく人間の世界の物語ですが、シカゴ(Chicago)らしき地名が「シカゴゥ(Chicagow)」とかなっていて――辞書にはないし造語だと思います――私たちの世界との差が微妙なズレにとどまっているので、いわゆる平行世界とも解釈できます。抽象的なアナロジーとしてイメージが広がります。そのへんを読む側が広げていけるのも作品の醍醐味ですね。

冒頭のシーンでは、また「女性が男性の名前で書いてるんでは」と誤解しそうなくらいリアルな感情がさらっと描かれてました。(最初ご本人を知らずに『あなたの人生の物語』を読んだとき、やはり同じことを感じたんですよねー…)

シカゴゥは女が一人で旅するようなところじゃない、とか言われて、私はモンゴリアも旅したし、シカゴゥがあそこよりひどいとは思わない、と言い返したあと、そんなヒステリックな反応をしたことについて神に赦しを乞うんです。(これは本心から反省しているというより、苛立ちの大きさを反語的に表現しているように見えます)……こういう体験や苛立ち、特に女性は共有・共感する方が多いと思います。自分もそうです。

感動的なのは、彼女が「新しい事実」に対峙する姿勢の変化。そして終盤出てくる独白から、奇妙なことに、彼女たちを私たちとは別の、ある種の「生命」と重ねてイメージしました。これも、これから読む方のイメージに影響を与えたくないので書くのは控えます。そうなると書けることがあまりないですね。(笑)でも感動的なのは確かです!

印象的な一節を、(ネタばれにならならい範囲で)拙訳で少しだけご紹介させていただきます。

――私は想像してみた。どんな気持ちだろう。完全な身体(かたち)を与えられて目覚め、特定の技術を持ちながら思い出す過去はなく、まるで記憶喪失者のように、見覚えのない世界で途方に暮れるのは。私には恐ろしく思える。私がこの数週間に体験したことより、ずっと恐ろしい。

チャン氏はよく、サイエンス・フィクションとファンタジーをきちんと区別するのですが、私にはむしろファンタジーの範疇にも見える世界観で、その意味では『七十二文字』や『地獄とは神の不在なり』と似ているかもしれません。

一番最後の独白がやはり感動的で(これぞ「テッド・チャン節」!)、独特の「開けていく」感じ、解放されていく感じがありました。その感覚は物語の中のものではなくて、読んでいる自分が感じるものです。自分が解放されるのです。解釈の変化によって世界が変わる瞬間を、読む側も違う形で共有します。

タイトルになっているomphalosの意味は、辞書で見ると「へそ」や「中心」。もとはギリシャのデルフォイ神殿にある「世界の中心の石」のことだそうです。そこを踏まえると、このタイトルは重層的な意味を持ちます。どう訳されるのか楽しみです。(いろいろ考えて楽しんでいるのですが、ニュアンスを余さず表現するのは難しそう!)

日本に住んでいて特定の宗教なり学問なりの信条など希薄な自分には、この「信念の基盤が揺らぐ恐ろしさ」は想像しにくいとも感じます。それなりに自分にもあるのでしょうが、それを守るために戦った経験もなく、特に意識することがありません。チャン氏の別の作品で言えば、『ゼロで割る』の主人公が、数学の無謬性を覆す事実を知ってしまったことから陥る絶望も同じです。自分には想像するしかありません。ただ、特定のそれを共有しなくとも、自分ものとして感情移入できるものがありました。いやはや、やはりファンの期待を裏切らないですね。毎度のことですがテッド・チャン健在なり。嬉しかったです❤ (^ ^)

 

*       *       *

 

目次は以下の通り。今回初収録の作品以外は、以前書いた感想やご紹介などの記事へのリンクを添えました。
すでに邦題のあるものはカッコでつけています。

The Merchant and the Alchemist's Gate (『商人と錬金術師の門』)
  SFマガジン テッド・チャン特集 感想 (2007/11/24)

Exhalation (『息吹』)
  
『Exhalation』 感想 (2009/2/21)
  この圧巻を、ぜひ。/テッド・チャン『息吹』 (2009/11/25)
  (SFマガジンへの邦訳掲載時のもの※もとは日記に書いてしまったのでそちらの該当箇所へリンクしていましたが、Blogger引っ越しに伴いBlogger内に掲載しました)
  SF大会展示ページにチャン氏よりのコメントを掲載(2010/9/2)
  (作品をテーマにさせていただいた生け花展示写真と解説の再掲、展示用にチャン氏よりいただいたコメントなど)

What's Expected of Us (『予期される未来』)
  SFマガジン テッド・チャン特集 感想 (2007/11/24)
 BuzzFeed寄稿記事と対談ビデオ (2018/1/19)
 (記事の内容にからめて、邦訳で読んでいたのを忘れ原文で読み直した感想を書いています(^^;))

The Lifecycle of Software Objects (『ソフトウェア・オブジェクトのライフサイクル』)
 "The lifecycle of software objects"感想 (2010/12/12)

Dacey's Patent Automatic Nanny 
  ヴィクトリアンな機械の乳母 "Dacey's Patent Automatic Nanny" (2011/11/26)

The Truth of Fact, the Truth of Feeling
  新作"The Truth of Fact, the Truth of Feeling" (2013/8/30) (リンクのみ)

The Great Silence
  The Great Silence (2015/5/20)

Omphalos

Anxiety Is the Dizziness of Freedom

 

*       *       *

 

さて、この記事もいじりだしてからかなり経ってしまったのですが、そうこうしているうちに日本語版が予約受付中に!嬉しい!

息吹(amazon)

現在まだ書影はないようです。絵が入ったら上のリンクも反映されるかな…? 

今回は文庫でなく単行本なんですね。 どうやらomphalosはカタカナ処理になったようです。うーん、その手があったか……!(笑)

余談ですが、"Exhalation"の邦訳の「息吹」という言葉、個人的には先に原語で読んだときに得たイメージとは違うんです。これはSFマガジンで初出のときから感じてたんですけど、じゃあどうすればいいと思うのかというと思いつかなくて……難しいですねえ。翻訳者さんも悩まれたんだろうな。ダイレクトに「肺」から吐く「呼気」のイメージなんですけど、「呼気」ってのもイマイチですしねえ……。まあ末長く考えてスルメのように楽しむことにします。(笑)

…ともあれ、邦訳版も実物を見るのが楽しみ。答え合わせの前に原書の最後の一本を読み終えなくちゃ!です❤

2019/10/26

The Great Silenceと講演ビデオ

 書きかけのままアップできていなかったビデオの記録です。チャンさんがコラボしたビデオアート作品、The Great Silenceの本編動画と、チャンさんによる講演動画を見つけたので……。じつは見つけたのは昨年9月、記事を書きかけたのは11月です。ああう。きちんと見て要約を書く時間がなかなか取れないうちに新刊も出て数か月経ってしまい、ぶっちゃけそちらの記事を上げたいので(^^;)こちらは取り急ぎ動画だけ貼っておきます。

一本目はAllora & Calzadillaというアーティストによるビデオインスタレーションで、The Great Silenceはこれに添えるテキストとして書かれました。

初見時のご紹介と感想はこちらです。
The Great Silence (2015/5/20)
当時はビデオそのものはネットでは見られなかったのですが、作品の背景なども調べた範囲で書いているので、よかったら合わせてどうぞ。


※引っ越し時追記:
bloggerへの転載時には非公開になっておりました💦

 

2本目は、2018/5/28にロンドン動物園で開催された、動物と言語についてのシンポジウムでの講演。上記のビデオインスタレーションも上映されたようです。


動物も言語的なコミュニケーションはするけれど、それらと異なる人間の言語の特徴は「目の前にないもの」に言及できることだ、という言語学者の指摘を紹介し、たとえばサルは「昨日のあのヒョウはどうしたかな?」なんて会話はしないはず……と笑いを取っておられます。作品のイメージからは意外ですが、レクチャーではときどきお茶目なこともおっしゃいますね。(笑)

聞き取り難民なので自動生成字幕に頼りつつですが、メモは大量にとってあるので整理する時間がとれたら追加しま……したいです。(^^;)

The Great Silenceはたしかにビデオとのコラボなんですが、単品で読んでもこれぞ「テッド・チャン節」!という感じで大好きな一本です。初出はネットで読み、その後単品で販売されていたkindle版も購入してしまいました。
今回新刊 の "Exhalation"に収録されたので、興味を持つ方は多いビデオだと思います。

2018/09/22

新刊予約開始と文学イベントふたつ

 来年5月・新刊短編集発売予定

テッド・チャンさんの新刊短編集が来年5月に発売されるとのこと。先月あたりからAmazon等で予約受付を見かけるようになりました。去年か一昨年あたりのワークショップで言及されていた短編集、たぶんこれですね。

Exhalation: Stories



新作は2本含まれているようです。表題作になっている"Exhalation"は個人的にも大好きな一本で、以前SF大会で生け花展示のテーマにさせていただいた思い出深い一作でもあります。装丁も素敵ですね。楽しみです❤


文学イベントふたつ

こちらは終了したイベントですが、8月末から9月の始めにかけて開催された Melbourne Writers Festival WORD Christchurch、という2つの文学イベントに参加なさったようです。それぞれオーストラリアとニュージーランドのイベントです。例によって事前にチケット情報など流れていましたが、行けるものでもないので(^^;)事後情報など出るのを手ぐすね引いて待っておりました。記事へのリンクやイベントでの発言・写真のツイートなど拾えたものを記録として貼らせていただきます。シェアしてくださった皆様に陰ながら感謝を。いやー、ネットありがたいです❤

↑「世界があなたを気にかけないからといって、
あなたが世界を気にかけるべきではない
 というわけじゃない」
――テッド・チャン メルボルン・ライターズ・フェスティバルにて

↑文脈によりけりなのでガタガタした直訳ですみません。 推測でもう少し意訳すると、
「あなたが今どういう状況にいるとしても、 世界への関心を失うべきじゃない」
的なニュアンスでしょうか。 どういう流れで出てきた発言なんでしょうね。


 

↑サイエンス・フィクションは、あなたに現状を深く考察させるものであるべきだ。
――テッド・チャン WORDクライストチャーチにて

 

↑クライストチャーチでのインタビューイベントのレビュー。
レビュアーさんにはあまり楽しくなかったみたいですね。残念でした。
でも「話し方がアカデミック」な訥弁なのは、自分にはかえって好印象です。(笑)
チャンさんの発言部分をはしょると、(以前にも話しておられたことですが)
――たいていの人のSFに対する認識はハリウッド映画のもので、善玉と悪玉が戦って
(悪玉によって乱された)元の状態を取り戻すというものだけど、
SFは元に戻すのでなく何かが変わって後戻りしない別の世界になるもの。
だから『マトリックス』(一作目)は好き――とのこと。

 

 

↑ニュージーランドの作家whiti hereakaさん、Michael Bennettさんを交えた、
タイムトラベルをテーマにしたディスカッションのリポート。
以前ウェブで行われたタイム・トラベル・レクチャー
(紹介過去記事はこちら)でも 言っておられたんですが、
『クリスマスキャロル』や予言の物語は一種のタイムトラベルで、
運命は変えられない→変えられる、と(人々の考え方を反映して)変わってきた……
という興味深いお話。そしてオーディエンスからの 質問に答えて、こんな発言が。

「趣向としてのタイムトラベルは、ストーリーの見地から見れば
『どんな容器に入れようとその容器を溶かしてしまう万能の酸』。
時間をさかのぼってやり直すことで、主人公の問題はあっというまに解決できてしまう。
そのために、タイムトラベルの物語は通常「ルール」か制約を適用して、
簡単な解決が起こらないようにしている。
そしてこれらの制約は、厳密な吟味には耐えないこともあり得る――
ストーリーを語るために、少しの間不信感をとめることを目指しているだけだから」

加えて、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』を
「スイスの時計みたいな(精密な)プロット」で好きな映画として挙げておられます。
こういう親しみやすい映画の名前を挙げてくださると、映画好きとしてはちょっと安心します❤
もっと映画のお話聞いてみたいなあ……。

2018/06/13

Brain Barとインタビュー

 5/31から6/2、ハンガリーのブダペストで行われたイベントBrain Bar 2018に、テッド・チャンさんがスピーカーとして参加なさいました。リンクを記録したいところはたくさんあるので、最後にまとめます。

Brain Bar
初めて聞いたので、調べてみました。

Brain Barは年一回ブダペストで開催されているイベントだそうで、未来について優れた考察をしているいろんな分野の著名人の講演と、音楽やダンスパフォーマンスなんかもあるイベントとのこと。Wikiの説明によると、テクノロジー会議と音楽イベントが融合したようなものらしいです。特徴的なのは一般参加者がスピーカーとディスカッションできる場にしているということ。双方向コミュニケーションのあるTED+オサレな文化祭、みたいなものかしら? と想像してます。

開催後に出たアフター・ビデオ。チャンさんもちらりと映ってます。なんかすごく楽しそう♪


じつは事前に「チケット情報」を目にしてはいたのですが、ぶっちゃけ自分には知ってもしょーがない情報なので(笑)、開催後にレポートとか出たら記録したいな❤、と身の丈の野望で待機しておりました。

チャンさんのトークのテーマは
"HERE COMES THE BOOGEYMAN What does Silicon Valley get wrong about AI?"
(『ブギーマンがやってきた:シリコンバレーはAIについて何を誤解しているか?』)

前回の記事でご紹介したBuzzFeedの投稿記事と通じたテーマみたいですね。

チャンさん以外のスピーカーはほとんどわからない人ばかりなんですが、びっくりしたのは「史上初めて市民権を与えられたロボット」として話題になったソフィアさんもスピーカーとして招聘されていたこと。なるほど最先端だわ…。彼女は最近不穏な発言で話題にもなってましたね……。記事は詳しく読んでないんですが、どういう文脈だったのかしら。(^^;)

ソフィアさんの動画は参加者さんがアップしたものがありました。珍しいのでついでに貼っておきます。



ツイッターでみつけた参加者さんのツイート。チャンさんは公式サイト等でも「ニュー・ミレニアムSFのロックスター」と紹介されてます。単に人気があるとか評価が高いとかいうことに加えて、あえてロックとは似ても似つかない領域で「クール」だというニュアンスを出すのによく使われてますね。「ロックスター」って。



他でチャンさんご夫妻を"Down to earth"(地に足がついている)と形容したツイートを見かけて、これも膝を打ちました。作家としてというより「ロックスター」としてのチャンさんに感じる魅力はまさにそこ。それを「クール」と感じる私たちは、たぶん「地に足のついた」知性に触れることにすごく飢えてるんでしょうね。(笑)

ふと感じたんですが、チャンさんからはアジア系という感じもアメリカ人という感じもあまり受けないです。レッテルが貼りにくいというか、「テッド・チャン」としか言いようがないというか。

…残念ながらトーク自体の記事や動画は見つけていないんですが、Youtubeに公式チャンネルがあって昨年のスピーカーのインタビューとか出ているので、少し待てば何か出るかもしれません。あと、ウェブ/紙の雑誌を出してるWIREDがスポンサーに入っていて、WIRED UKはサイトで事前の記事も載せてるので、こちらで何か出ないかと期待してます。日本語版WIREDにも出てくれるといいんですが、露骨にヨーロッパのイベントなので、日本人スピーカーでも登壇しなければ扱わないかもしれませんね。(じつは時々、面白そうな記事があると読んでた雑誌です。最近はちょっと起業家寄りの匂いが強まった印象があって、手を出す頻度が減りましたが……(^^;))

 

インタビュー

このイベントに関連したインタビューを見つけました。

チェックを入れた部分を以下に記録します。ただし元がハンガリー語なので、ブラウザのページ翻訳で英語にしてから読んだものです。ハンガリー語→日本語の翻訳はできませんでした。日本語化機械翻訳はできてもだいたい支離滅裂になるのですが、ヨーロッパ語→英語は言語構造の共通性のせいかそれほどひどくはないので……(この重訳ワザ(?)、じつは仕事で知りました。もちろん慣用句が直訳されたりへんちくりんなところは出ますが、そこだけ単語レベルで調べればおおかたは理解できます(^^))

というわけで、以下はその重訳(?)によるインタビューと紹介文からわかったこと、個人的に興味が湧いたところのメモです。(以前のインタビューの回答などと重複する内容もあります)重訳解釈な上に直訳にせずはしょったところもあるので、そのへんはご了承くださいませ。

タイトル(の機械による英訳)は
"Ted Chiang: The artificial intelligence does not want to steal jobs"
(テッド・チャン:AIは仕事を奪うことなど望まない)

・AIは仕事を(人間から)盗もうなんて考えない。問題は資本主義のほう。(このあたりは前回の投稿記事で同内容のことをおっしゃっているので、これだけにしときます)

以下はご自身について。

・来年短編を出版予定

・コンスタントにソーシャルメディアに露出することは、僕には向いていないと思う。むしろコンスタントなストレス源になるだろう。最近では、読者は作家の仕事の進行具合を知るにとどまらず、作家を人間としてより多く知ることを望む。そしてソーシャルメディアが作家の職業と私生活の境界を曖昧にしている。ソーシャルメディアで積極的に活動する作家たちは、そうすることでエネルギーを得ている。でも僕の場合は、そこから得られるメリットよりも、自分の性格がそれに向いていないことからくるデメリットのほうが大きいだろう。

・以前は(テクニカルライターとして)フルタイムで働いていたが、真剣に(フィクションを)書くならこれは変えなければいけないと悟り、フリーランサーになった。数カ月の契約が切れると自由になり、サイエンス・フィクションに集中している。

・(質問:「読者や出版社からnovel(長編小説)を望まれているというプレッシャーは感じないか?」)
ジャンルとしての長編小説は好きだし、読んでいるとくつろげる。でも僕はたいてい一つのアイデアを膨らませることに興味を持つ。一つのアイデアで書くには短編小説が理想的だ。長編小説はたった一つのアイデアで書くことはできない。いくつものアイデアと複雑に設定されたキャラクター群が必要だ。けれど僕の物語は、僕がやっているタイプの書き方のほうが向いている。 僕の本を出している出版社やエージェントはこの業界では稀なタイプで、これ(短編ばかりを書くこと)を受け入れてくれている。だから長編を書くことへの圧力は感じていない。

・(質問:「映画『メッセージ』の成功はあなたのキャリアにどう影響したか?」)
このBrain Barのようなイベントに呼んでもらったり、以前より多くの機会を得ている。今はテレビシリーズのBeauty Smoothing: Documentaryも進行中。ただしごく初期の段階。

・僕の書くものは、題材がなんであれ多分に哲学的な思考実験だ。

・白黒はっきりしたストーリーにはあまり興味がわかない。

・(質問:「あなたの作品は科学的・哲学的テーマと共に人間の運命にも焦点を合わせている。最初にアイデアとして浮かぶのはヒューマン・ドラマと科学的・哲学的問題のどちらなのか?」)
アイデアはいつも哲学的な側面に焦点を合わせている。

・多くの哲学的な問題は普通の人にとって身近ではない。でもそれを人間のドラマにすることで、取り組むに値するトピックとして表現することができると思う

 

*      *      *

 

リンク

Brain Bar関連

Wikipedia: Brain Bar https://en.wikipedia.org/wiki/Brain_Bar
公式サイト  http://brainbar.com/
公式フェイスブック  https://en-gb.facebook.com/brainbarofficial/
2018 公式フェイスブック https://www.facebook.com/events/1946978032223532/
Youtube公式チャンネル  https://www.youtube.com/channel/UCML3sc7SIGyOyHvVyR74M7g

念のため
WIRED(UK) http://www.wired.co.uk/
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