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2010/07/26

インタビュー記事と、SF大会のお知らせ

 インタビュー記事

またまたGoogleアラートが見つけてくれたものです。ちょっといろいろと立て込んだため、見つけてから日が経ってしまったのですが、けっこう長いインタビューで嬉しいです。でも、時間がなくてほとんど読めてません…しくしく。ただ、ざっと見たら「なぜ日本にファンが多いんだと思う?」みたいな話題があったので、そこは読みました。(でも、そんなことご本人に聞いてもわからないんじゃ…?)

Ted Chiang on Writing
http://www.boingboing.net/2010/07/22/ted-chiang-interview.html

とりあえず、アメリカ文化にべったり依拠した内容でないほうが、外国で翻訳されるには適しているよね、みたいなことが話されていました。あとはチャン作品と同様に日本で人気があるグレッグ・イーガンさんの作品が、アメリカではそうでもないとか。(よく並べられるこのお二人。私にはあまり似ているとは感じられないのですが)
お国柄、みたいなことがやはりあるんですかね。でも、これだけアメリカで賞を取りまくっているチャンせんせの作品が、人気がないということはないと思うんですが…。USのAmazonのレビューなんか見たときは、かなりの熱気を感じましたし。評価が高いことと、人気があることはまた別? うーん、どうも実感としてよくわからないです。

まあそれはともかく、発売間近の新刊『The Lifecycle of Software Objects』のことも最後のほうで触れられてました。楽しみですね。でも日本のAmazonから届くのは本国より少しあとになるみたいですね…お届け予定日を見るとSF大会のあとです。まあ、慌ただしいときに届くより、ゆっくり読めそうでいいかもしれません。


日本SF大会

…というわけでSF大会つながりなのですが、じつはすごいことがあったのでご報告いたします!

日記やほかのコーナーをご覧いただいている方には蛇足になりますが、いきさつから。
…今回は東京開催ということで、「もうこんなチャンスないかも?」と清水の舞台から飛び降り、同人誌販売のディーラーズ・コーナーのほかに、前々からやりたかったSFテーマの生け花展示、という場違いな企画を申し込んでいました。
二つ生ける予定なのですが、そのうちの一つがチャン先生のExhalationをテーマにしたものです。(ちなみにもう一つはフランケンシュタイン。原作じゃなくてハマー映画のほうのイメージです。もちろん(笑))

で、そのことをたまたまフロア担当の方にお話ししたら、その方が前回チャン氏の来日時にお茶会をセッティングした方だったんです。(これ自体すごい偶然です。最初は別のフロアに配置されていて、それが水を使う事情から移動になって、そのフロアに割り当てられたのです)

それで、試作写真をご本人に送っていただけるという話になり、それだけでも充分嬉しかったのですが…。 それどころか、コメントまでいただいてくださったのです。これはもう、まったく自分の手を離れたところでのことで、ひとえに担当様のおかげです。(H様、ありがとうございました!

新刊発行直前の時期に、こんな素人企画にコメントを書いていただけて、本当にありがたいと思います。チャン先生、ありがとうございました!(ってこんなとこに日本語で書いても意味がないかもしれませんが)
ありがたいやら、運を使いきったようで怖いやら…。自分にはもったいないですが、コメントに負けないように、改めて気合いをいれてがんばります。

…いただいたコメントは、生け花と一緒にディスプレイさせていただくことになっております。ご同好の方、ぜひご覧くださいませ。花なんぞ見なくてもいいですから。(笑)

正直、コメントをお願いしていただいたと知ったときは、もしいただけたとしても社交辞令どまりだろう(それでも充分嬉しいんですが)、くらいに思っていたのです。
ところが、いただいたものを読んだら、生け花の本質的な部分と、Exhalationで描かれたものとをちゃんとリンクして理解してくださってて、しかも簡潔な言葉で表現されていました。自分が展示解説に書こうとしていた「なぜ生け花でExhalationをやりたかったのか」の説明は不要になりました。生け花そのものを深いところで把握してらっしゃるのに驚いた半面、「やっぱり」という感じも、じつはします。

さきほどの「なぜ日本にファンが多いのか?」と関連するのですが…チャン氏の作品には、審美的な部分で、日本人にとって受け入れやすいものがあると思うのです。論理的な部分じゃなくて、審美的な部分で、です。たぶんそういう種類の引き出しを(たくさんの引き出しのなかの一つとして)お持ちなんだと思います。

もちろん日本人すべてが同様の引き出しを持っているわけではないし、アメリカ人にはないというものでもないので、厳密にいえば個人レベルの嗜好ということになると思います。しかも「ゼロか100か」ってものでもなくて、濃度70くらいあるとか、意識してないけど20くらいはあるとか、そういうものだと思うんです。ただ、その比率が、風土や文化の関係で日本では多いのかもしれません。

昔から、海外のものなのに、本国以上に日本で熱狂的な人気がある、というものはありますよね。たとえば…Queenとか?(昔、先輩のお姉さんがフレディ・マーキュリーの熱狂的なファンだったのをふと思い出しました…)たぶん、そういったものを羅列していっても、表面的な共通項は見つけにくいと思います。でも、思考実験としていろいろ分析してみるのはおもしろそうですね。

…話がまた横道に入ってしまいました。悪い癖です。すみません。
SF大会での展示は、
『SF・ホラーを生ける/SF生け花のこころみ』
というタイトルで、会場の5階ホワイエで行います。理系喫茶カフェ・サイファイティークさんの通路との間のスペースに、仕切りのディスプレイを兼ねてやらせていただきます。通路部分は一般の方も通れるスペースになっているので、大会に登録していない方でもご覧いただけます。(カフェ・サイファイティークにも入ることができます)カフェ側からも見られるように生けますので、白衣のメガネさんとお茶しながら眺めていただくのも一興かと。(笑)よろしくお願いします。

日本SF大会TOKON10公式サイト
→http://tokon10.net/

カフェ・サイファイティーク公式サイト
→http://scifitique.org/

大会参加詳細は当サイト内『同人誌な部屋』にございます。
変更等も、随時ここでお知らせします。
→同人誌な部屋
[※引っ越し時追記:リンク先の旧自サイトを閉鎖済のため、リンク切れです]

試作等、生け花系の写真は、当サイトの『生け花な部屋』に随時アップしております。ただいまExhalationの三つ目の試作の準備中。良さそうな花器をゲットしたので、それを試してみようと思ってます。これが大会前には最後になるかな…と思います。
→生け花な部屋
[※引っ越し時追記:リンク先の旧自サイトを閉鎖済のため、リンク切れです]

当日の展示記録については当ブログの独立ページに転載しました。以降の記事でリンクしているほか、ブログヘッドのページリストからもご覧いただけます。

2010/07/15

Ted Chiang interviewed at ReaderCon 2010 と、いまさらですが新刊告知

 またまたGoogleアラートが役に立ってくれました。Readercon 2010でのインタビューだそうです。インタビューしているのはSmall Beer PressのGavinさん。以前こちらの発行している Zine、『Lady Churchil's Rosebud Wristlet』を申し込んだとき、最初に対応してくださったのがたしかこの方でした。(Youtubeのページには書いてありませんが、アラートが拾ったのがじつはこの映像を引用しているページでして、そちらにインタビュアーが書かれていました)

→Youtube Ted Chiang interviewed at ReaderCon 2010

内容は出版とジャンルの未来について、と書いてありますが、バックの音が大きいのもあって、ほとんどワタクシには聞き取れませんでした…。どなたか聞き取れたら内容教えてください…(^ ^;)

しかしアメリカってのはほんとにコンがたくさんあるんですねえ…。うらやましいとも思ったり、でも移動が飛行機だとマメに通う人には物入りだなあ、とも思ったり。(笑)

 

…あと、こちらもだいぶ前にGoogleアラートが拾ってくれてたのですが、アップできてなかったものです。新刊についての出版社からのお知らせです。

Subterranean Press
Ted Chiang - Announcing THE LIFECYCLE OF SOFTWARE OBJECTS

(※引っ越し時点ではリンク切れです)

面白そうですね!
発売は7/31、もうすぐです。でも「今までで一番長い」そうなので、自分のペースでは解読してる間に翻訳版が出てしまうかも…と、一抹の不安が。

(しかしタイトルはソフトウェアなのに、めちゃくちゃハードウェアなイラストですね…そういう話なのかな。でもカドの感じが大河原邦生さんチックで、「三頭身のガンダム」に近い妙なかわいさが…。いや、顔がはっきりしないところはジオン系?フィギュアとか作ってくれたら売れるかも?(^ ^;))

2010/04/11

新作の予約受付

 いつのまにか、Amazonでテッド・チャンの新作『The Lifecycle of Software Objects』の予約受付が始まってました!いちおうリンクを。

→The Lifecycle of Software Objects  

7月31日発売ってかなり先ですが…。英文ではSF大会までに読み終えられないかも。ううう、翻訳だったらさっと読んで即行コピー本が作れるのに!(^ ^;)

余談ですが、「・・・objects」と聞くと、あたりまえのように「フライング・オブジェクト→UFO」と連想してしまう自分がナサケナイです。(笑)

2010/02/03

Stories of Your Life and Others再版と新刊準備情報

 アメリカの洋書の話ですが、二、三年絶版になっていたらしい"Stories of Your Life and Others"(『あなたの人生の物語』原書)が、今年10月にSmall Bear Pressから再版(というのかしら。出版社が変わりますけど)されるそうです。アナウンスはこちら。

→Small Beer Press - Not a Journal: Stories of Your Life

Small Bear Plessは、以前チャンさんのショートエッセイが掲載されてご紹介したZine、『Lady Churchil's Rosebud Wristlet』を出しているところで、日本でも著書が翻訳されている作家のケリー・リンクさん(と、たぶん旦那様?)が経営している出版社です。
今度はきっと、チャンさんの希望どおりの表紙で出るのでしょうね…。というのは、載っている画像が、チャン氏が最初のバージョンの表紙イラストがあまりにひどかったので(例の、なぞの巨人?の描いてあるもの。たしかに内容とまったく合ってなくてひどい!(^ ^;))、チャン氏が別に自費で、アイデアも出して発注したというイラストが使われた表紙だったからです。

イギリスなどではこのイラストが使われたそうですし、アメリカでもその後の刊行ではこのバージョンがあるのかもしれませんが…そのへんの出版社との攻防…(自費発注のイラストは拒否されて、「そこまで言うならイラストなしにするぞ」と言われたそうで…実際ロゴだけのバージョンが出ているんですよね。お~こわ。(^ ^;))…の印象があるので、良い状態で再版されるならほんとによかったな、と思います。

でも、そのへんを知ったときは、「泣き寝入りしない」姿勢に感銘を受けまして、見た目の「草食系」っぽさとはまったく違う、強い(でもある意味ナイーブな)内面を持ってる方だな、という印象を受けました。
(しかも相手はSFでは大手の出版社だったそうなので、よけいに…。まだ刊行一冊目の作家さんが、そういうことをするのはかなり勇気がいっただろうし、ものすごく傷ついたと思います。

…じつは自分も、ぜんぜん違うレベルですが、漫画の某大手出版社に投稿したとき、賞金の振込みを踏み倒されそうになったり(直接やりとりしていた編集者がいいかげんな人で埒があかなかったので、編集部の別の人に直接電話して解決し、それ以降はこちらから縁を切りました。もうあんなことはいやっ!(^^;))、別のところでは原稿を返してもらう約束を踏み倒されたり(こちらはそのままつぶれて音信不通になってしまったので、とうとう戻りませんでした…(怒))…とひどい目にあった経験があったもので、かなり同情してしまいました。

…水物商売はいずこも同じ…?なんてへんな割り切り方は、業界に失礼というものです。小さい出版社でも、ちゃんとしているところはちゃんとしていますから。
(ええと、ちなみに自分自身、漫画ではないですが小さい出版社の事務をしてました。著者への振込みや掲載誌・見本誌の献本発送を期日までに済ませる…みたいな「つまらない仕事」は、逆にできてあたりまえの、最低限の常識でした。著者が若かろうがお年寄りだろうが関係ありません。できてないとしたら、事務処理全般がルーズな会社だとしか思えません!会社の品格って、こういうところに表れるものではないでしょうか?)

…ちょっと激して話がずれてしまいました。すみません…。(^^;)
とにかく、すでに翻訳書で読んでいるので原書を買う必要は感じてなかったんですが、そういうこと(表紙にチャン氏のアイデアが色濃く反映されてるとか)なら、ほしくなるかもなあ…なんて思います。ミーハーとしては(笑)

(…Small Beer Pressのような、書き手が流通まで携わっているのって、なんだかいい形態ですね。同人誌のよさと商業誌のよさが両方ありそうというか。作家の立場を心得ている方が運営しているなら信用できそう、というか。もちろん、水物な出版業と、精神的にクソぢからがいる(失礼(^^;))創作業を両立するのはすごく大変なはずで(同人誌は本質的にはやってることは同じですが、人を雇って会社として経営するとなれば、社会的責任もプレッシャーも、必要な労力もまったく違います)、やってる方にとっては外野が思うほど「イイ仕事」じゃないかもしれませんし、なんにつけ「やる人次第」ではありますが…。 でもやっぱり、ちょっぴり憧れてしまいます(笑))

・・・しかし、「この本のために今100ドル払うのはちょっと待った!10月まで待って16ドル払ってくださいね!」(ちょっと意訳(笑))なんて…中古の価格がかなり高騰しちゃってるんですね。
中古でいくら値が上がっても作家さんにはまったく還元されませんから、やはり再版のほうがいいですね。読み手だって無駄に高い買い物しなくてすみますし。

あと、新刊のほうは、Subterranean Press.に原稿を渡したところ、みたいなことが書いてあるので、こちらも今年あたり出そうですね。Subterranean Pressは、たしか"The Merchant and the Alchemist's Gate"を出したところですよね。長めの話…というのは、きっと韓国で抜粋を朗読したという"The Lifecycle of Software Objects"のことでしょうね。うわあ楽しみ!でも、長めの話を原書で読む自信はないなあ…
日米同時刊行、くらいできませんか。ハヤカワさん!
(切に願います!(涙目))