2013/09/01

"Understand"朗読ラジオ番組配信中

 一昨日更新したばかりですが、嬉しいことに立て続けの新情報です。

この週末から"Understand"(『理解』)ラジオ朗読番組ネット配信されています。2008年に放送された音源の再放送ですが、毎週1話ずつ配信で全4話各々一週間聴けます。

BBC Radio 4 Extra : Ted Chiang - Understand

これの第1話が今日から配信始まりました。残念ながら(?)ご本人の朗読ではないのですが(ご本人の声好きなのでー(笑))、俳優さんの朗読で、とても聴き取りやすい発音です。
テキストは収録短編集"Stories of Your Life and Others"収録。ペーパーバック のほか、その半額以下でKindle版 も発売中。単品ならネットで無料で読めるページもあります。

(ハードカバー版もアマゾンには出品されているようですが、ご本人が不本意だったという例の巨人イラストがカバーアートなのでうーん…。個人的な心情としては、自腹でアイデアも出して発注したというイラストが表紙の、ペーパーバックかkindle版をおすすめしたいところ。自分は両方買いました♪まあファンなのでササヤカな草の根支援ということで(笑))

なんにせよ新作発表といい、このコーナーを更新できるニュースが続いて嬉しいかぎりです。ワールドコン(LoneStarCon 3)も明日まで開催中ということなんですが…いらしてないんですかね、今のところツイッターではそちらにいるという情報は見ていませんが…。
…とにかく、やっぱ夏はSFだなあ、と。なんとなく。(笑)

2013/08/30

新作"The Truth of Fact, the Truth of Feeling"

 ななんと新作です!しかも無料のデジタルマガジンに!

こちらは作品がウェブ上で読めるページ。
The Truth of Fact, the Truth of Feeling by Ted Chiang
(引っ越し時点ではリンク切れです)

…そして、こちらではマガジン丸ごと、EpubとMobi形式でダウンロードできます。
SUBTERRANEAN PRESS MAGAZINE Fall 2013
(引っ越し時点ではリンク切れです)

自分はMobiで落としてkindleに入れました。まださわりを読んだだけなのでご紹介が書けませんが、読みきるまでに時間がかかりそうなので取り急ぎリンクだけご紹介します。(なんとなく、先日のMOMAでのレクチャーのテーマと、どこかでつながりがありそうな感じがします)

ツイッターで見るかぎり、やはり好評のようです。
しかしいいんですかこんな太っ腹なことして…。ありがたいですけどー☆(^^;)

2013/07/28

講演映像とインタビュー

 講演映像

2013/7/8にNYのMoma PS1で行われたレクチャーと質疑応答の様子が、動画で公開されています。

EXPO 1: NEW YORK Ted Chiang
(※引っ越し時点ではリンク切れです)

約1時間13分ほどの動画で、講演のあとに観覧者との質疑応答(雰囲気はもう少しラフな感じなんですけど)がつきます。学生時代の友達の方も質問者で出ていました。

講演は、 ライフログ(生活のすべてをデジタルデータで記録する試み。ウィキペディア「ライフログ」)を入り口に、「記録」と「記憶」の違い記憶が自然に捻じ曲げられうること、その記憶の改変が「現在」を肯定するのに役立つこと…などをあげて、それぞれのメリット、デメリットを示しています。具体的な例として、サミュエル・ディレイニーの「父親が亡くなったときの鮮明な記憶」がじつは間違っていたこと、アイザック・アシモフの幼少時の体験が、母親の記憶では「起こっていない」ことなど、興味深いエピソードも出てきました。

いつもどおり、「だからこうだ」という決めつけはしていらっしゃいませんが、チャンさん自身、日常的にグーグルで調べることが欠かせないものになっていると認めて、それに心地わるさを感じている…というあたりにとても共感できました。(いい意味で、新奇なことは言わないんですよね、チャンさん。こちらが曖昧に捉えていることを明確に言語化してくれる、というほうが近い気がします。これってたぶん、広い意味での知識人さんの社会機能の一つだと思います)

長いですが退屈しませんでした。ま、個人的にはあの美声を聞いてるだけでも退屈はしないですけどー。(笑)あとの質問者さんたちと比べてしみじみ思ったのですが、この方の発音は私程度のような耳でも(^^;)比較的聞き取りやすく感じます。

 

インタビュー
こちらは、ソースとしては昨年のものらしいのですが、今年の5月にパート1、7月にパート2がウェブ掲載されました。

The Asian American Literary Review
Interview: Ted Chiang (Part 1)
Interview: Ted Chiang (Part 2)
(※引っ越し時点では両方リンク切れです)

わりと公開されてすぐに見付けることができたのですが、なかなか時間がとれず、長いのもあって読みきれてません…ゆえに詳細なご紹介が書けません。すみません。

パート1では、最近やるようになったというビデオゲームの話や、『あなたの人生の物語』執筆について、いつもの「SFというジャンルの定義」あたりの話などが出ていました。ビデオゲームはやったことがないので実感が伴いませんでしたが、用意されてるエンディングのバリエーションやプレイヤーの自由度に関するお話で、この方がどういうものを評価しているか、というあたりが納得できて面白かったです。

ジャンル話は、崩壊後の世界を舞台にした某映画はSFではない、とか。個人的には映画は面白ければオッケーなほうですが、たしかにこの手の設定の映画(最近多い気がする)では物足りなく感じることが多いなー、と思いました。(「SFか否か」以前に)

後半どんな話になってるのか、読むのが楽しみです♪